ネジサイズの見方が分からない、これって変?

投稿: 2021/5/18
DIY

ネジサイズの見方が分からない、これって変?

モノづくりを手伝っていると、度々、旦那から『このサイズのネジを探して持って来て』と現物を私に見せながら頼まれる。そこで様々なサイズのネジがごちゃごちゃに入っているケースから探して渡すと、大抵少し違うサイズで呆れられる。ネジのサイズがパッと見て分からないのって私だけ?

よくある旦那とのやり取り

(現物を見せながら)これと同じM8の六角穴付きボルト持ってきて

うーん。これかなぁ。。 はい、どうぞ

違う。これはM6!

ごめん。でも、サイズの見方って難しいねん。 しかもこのケース、色んなサイズのネジがごちゃごちゃに入ってるし。

パッと見たら分かるやろ〜。 全然サイズ違うやん。

M6とM8のサイズを見比べたら違うって分かるけど、パッと見でどっちがM6・M8なんて分かんないよ。分かる人って少ないと思うけど。。。

何度かこのやり取り繰り返したなぁ。

ってか、少し前まで『六角穴付きボルト』さえ知らなかったのに〜!

じゃあ。六角穴付きボルトのサイズの見方教えるから、覚えてや。

はい。。。師匠。

とのことで、私が学習した六角穴付きボルトのサイズの見方や、ホームセンターでよく見かける様々なネジについてまとめました。

六角穴付きボルト(キャップスクリュー) サイズの見方

六角穴付きボルトって何? 改めて調べてみた

  • 筒形の頭部に六角形の穴があいているボルト。
  • 締め付けには、六角レンチ(※写真参照)を使う。
  • 六角穴付きボルトは高い締め付け力などのメリットがあり 幅広く使われている。特に機械や電気部品に多く用いられている。

よく使われる場面

  • 家具の組み立て(IKEAの家具など)
  • 自転車やバイクの整備
  • 機械設備の組み立て・修理
  • 3Dプリンターやレーザー加工機などの機械

六角レンチ

六角穴付きボルトを締め付けるための工具(※下記写真は我が家でも市民工房でも活躍中のもの)

(類似品紹介:高儀 TAKAGI ボールポイント 六角棒レンチ 9本組

ホームセンターでよく見かけるネジの種類

ホームセンターのネジコーナーに行くと、たくさんの種類のネジがあって迷いますよね。ここでは、DIYでよく使うネジを表でまとめました。

ネジの種類サイズ例特徴主な用途
タッピングビス
(コーススレッド)
φ3.8×25mm
φ4.2×50mm
・先端が尖っていて自分で穴を開けながら入る
・下穴が小さくて済む
・太めで粗いネジ山
・ホームセンターで最も一般的
・木材の接合(棚、テーブル、椅子)
・石膏ボードへの取り付け
・薄い金属板の固定
・家具の組み立て・修理
ドリルビスφ3.5×20mm
φ4.0×32mm
・先端がドリル状で下穴不要
・金属や木材に使える
・薄い鉄板にも対応
・金属製品の組み立て
・木材と金属の接合
・物置や倉庫の組み立て
皿ネジ
(皿頭ネジ)
M4×20mm
M5×25mm
・頭が平らな逆円錐形
・締めると表面と同じ高さになる
・見た目がスッキリ
・プラスまたはマイナス溝
・家具の表面
・蝶番の取り付け
・カバーの固定
・フラットな仕上げが必要な場所
鍋ネジ
(なべネジ)
M3×15mm
M4×20mm
・頭が丸く半球状
・一般的で使いやすい
・プラスまたはマイナス溝
・頭が出っ張る
・電気製品
・プラスチック製品の固定
・一般的な組み立て
・見た目を気にしない場所
トラスネジM4×16mm
M5×20mm
・頭が薄く広い
・接触面積が大きい
・材料を傷めにくい
・頭の高さが低い
・薄板の固定
・看板の取り付け
・プラスチックや樹脂
・柔らかい材料の固定
六角ボルト
(メートルネジ)
M6×20mm
M8×30mm
・「M3」「M4」「M6」「M8」などと表記
・ナットと組み合わせて使う
・スパナやレンチで締める
・強度が高い
・金属同士の固定
・機械の組み立て
・強度が必要な接合
・分解・組み立てを繰り返す場所
小ネジ
(機械ネジ)
M2×8mm
M3×12mm
・細くて精密なネジ
・M2、M3、M4などの小サイズ
・プラスドライバーで締める
・鍋頭や皿頭がある
・パソコンや家電製品
・プラスチックケースの固定
・基板の取り付け
・精密機器の組み立て

サイズ表記の読み方

タッピングビス系:

  • φ3.8×25mm = 直径3.8mm、長さ25mm

メートルネジ系:

  • M6×20mm = ネジの外径が約6mm、長さ20mm
  • M = メートルネジ(メートル並目ネジ)

ネジ選びのポイント

材質による違い

材質特徴適した使用場所価格
鉄(ユニクロメッキ)・一般的で入手しやすい
・錆びやすい
・強度は十分
・室内
・湿気の少ない場所
・DIY家具
安価
ステンレス・錆びにくい
・耐久性が高い
・やや加工しにくい
・屋外
・キッチン・浴室
・水回り全般
高価
真鍮・電気を通す
・装飾性が高い
・やや柔らかい
・電気配線
・装飾金具
・楽器の修理
高価

頭の溝の形状

溝の形状特徴必要な工具よく見る場所
プラス(+)・最も一般的
・カムアウト(ネジ山から外れる)しやすい
・手軽に使える
プラスドライバー・家具
・家電製品
・一般的なDIY
マイナス(−)・古い製品に多い
・強く締められる
・溝が単純
マイナスドライバー・古い家具
・電気製品
・アンティーク
六角穴・強く締められる
・舐めにくい
・工具がコンパクト
六角レンチ・機械
・自転車
・組立家具
トルクス(★)・カムアウトしにくい
・高トルクに対応
・最近増加中
トルクスドライバー・自動車
・電子機器
・精密機器

ネジを選ぶときのチェックポイント

チェック項目確認内容選び方のヒント
1. 用途何に使う?・木材用→タッピングビス
・金属用→ボルト・ナット
・プラスチック用→小ネジ
2. サイズ太さと長さは?・ノギスやメジャーで測定
・板厚の2〜3倍の長さが目安
3. 使用場所どこに取り付ける?・屋外・水回り→ステンレス
・室内→鉄(ユニクロ)でOK
4. 強度どれくらいの強度が必要?・高強度→ボルト・ナット
・一般的なDIY→タッピングビス
5. 見た目目立たせたくない?・フラット仕上げ→皿ネジ
・気にしない→鍋ネジ

まとめ・感想

  • 『ネジサイズの見方が分からない事』についてモノづくり系以外の方とこの話をしたことがないため、私の疑問はまだ解決していない。
  • ホームセンターに行くと本当にたくさんのネジがあって、最初は戸惑います。でも、用途さえ分かれば選びやすくなりました。
  • タッピングビスは下穴が小さくて済むので、DIY初心者の私には使いやすいと感じました。

六角穴付きボルトについて

  • 私は結婚してから初めて見た。
  • 旦那と旦那の同僚は『ホームセンターでもっと色んな六角穴付きボルトが買えたらええのに。』と言っていた。
  • 旦那と旦那の同僚(機械メカの人)からすれば、『六角穴付きボルトは頭を舐めにくい優れたネジ』『工具(六角レンチ)がコンパクトで持ち運びしやすい』『入手しやすい』と言っていた。

旦那からは、近いうちに、一度、主なネジについて、30分〜1時間ほど説明すると言われている。その講座だけでネジの全てが分かると思ったのに、『ネジの全てについて分かるには半年かかるわ』と言われた。ネジの世界は奥が深い。

追記: この記事を書いてから、ホームセンターのネジコーナーで立ち止まる時間が増えました。「あ、これタッピングビスだ」「これは皿ネジだ」と分かるようになって、少し成長した気がします。ネジ選びで困っている方の参考になれば嬉しいです。